光と陰と憧れと

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貴女が思っている以上に、僕は弱い。 何度自分に絶望したか分かりません。 何度貴女のために泣いたかも分かりません。 光はあまりに眩しく、陰にとって、疎ましく感じられるときがあるんです。 僕は黒く、光の前には掻き消されてしまう、弱い陰なのですから。 僕はその度に打ちのめされる。 いつも陰で、それすら薄くて。 光に嫉妬して、それに気付いてまた失望する。 いっそ真っ黒に染まれたら、楽なんだろうね。
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