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引っ張られている最中、自分がレイプされるかもなんて状況なのに、それならそれでいいかなんて考えている、冷めてる自分がそこにいた。
草場の陰に連れて行かれると、そのまま、左手を腰に廻され身体を固定され、右手で顎を持ち上げ、唇を塞がれた。
と同時に、口内をも掻き乱されるけれど、なぜかその行為に嫌悪感はなく、ただ甘い動きに酔わされた。
ついていくのに精一杯の甘い行為に酔い、口唇が離されると、頬を伝っていた涙を指で搦め捕り、抱きしめられた。
そして耳元で吐息とともに、
「泣きたかったら泣け。受け止めてやるから。」
そう囁き、髪の毛を上下に幾度となく撫でられた。
それは、今日、二度目、抱きしめられた大人の匂いを嗅いだ瞬間だった。
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