15931人が本棚に入れています
本棚に追加
ほうける私を呆れた顔して見つめ、
「俺も、朝、弱い」
補足され、やっと理解できた。
「だから、つい、見逃しちまう。なのに、今日、遅れやがって、なげー説教くらって、鈍臭いにも程があんだよ」
そう言い、視線を私から、公園の外に再びうつした。
えー、それ言うか!?
遅れたのだって、絡まれたからで、私の所為ちゃうし…
ブツブツ小声で、小さく反論するのは、せっかくの先生の好意を無駄にしてしまったから。
「おらっ、行くぞ。適当についてこい」
そう言い、公園を出た。
私は、仕方なく、十歩くらい後ろをあとをつけるように歩いた。
前だけを見つめ、背筋を伸ばし颯爽と歩く後ろ姿を眺めながら、さっきのキスを思い出し、全身が熱くなった。
最初のコメントを投稿しよう!