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「あっ!せーんぱいっ!」
追い越せなかった。
腕を掴まれ、必然的に振り返ってしまった。
「何?」
視線が絡まった。しかも、覗き込むようにしてるからめちゃくちゃ近い。
間近で見る整った顔に、意識せずとも、見惚れてしまった。
このフェロモン、半端ない。おまけに、甘い香水の匂いもする。
「……何?見すぎでしょ」
そう言って、僅かに口元を緩めて微笑んでいる。
ヤバイ!不覚にも心臓が、バクバク反応してしまった。
むかつく奴だったのに、この顔は、マジでヤバイ!
イライラも何処へやら。
「先輩、もし早く起きても、メイクに時間かけちゃダメですよ。先輩は、ナチュラルかすっぴんのが、似合いますよ」
―――チュッ
不意打ちで、頬に軽くキスされた。
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