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そのまま奴は、何も言わず手を離し、去って行った。
な、何なのぉ!!!
けなしたかと思えば、誉める。男のツンデレ??
チャラい男は、大っ嫌いだってば!!
ちょっと、ときめいちゃったけど、初対面で頬とはいえ、チュウするなんて…………。
イライラしながら、教室に駆け込み、ギリで、一限には、間に合った。
放課のチャイムと同時に、
「めずらしいね、本当に、遅刻しちゃったなんてさ」
そう声を掛けてきたのは、一番の親友、川口亜梨(あり)。
「あー、はよ。朝から変な後輩に声かけられて、最悪だよ。マジ、有り得ねぇ」
朝から疲れきって、机に突っ伏して、ボソッと呟いたのに、亜梨が食いついてきた。
「へぇ、どんな後輩なん?」
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