第六章 対決、再び

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U.G.31 07/09 10:42 ■「ポートレート基地上空<沖縄・日本>」 天候は快晴だった。 雲はなく、青い白い海が広がっていた。 高度計は1500Ftを指し示している。 前方にはポートレート基地の二本の滑走路が伸びている。 「管制塔、こちらメフィス。着陸許可を要請する」 「メフィス、こちら管制塔。着陸を許可する。ギアが出ているか確認して下さい。自動着陸はポイント1を送信中です。インディケーターを高度1500、速度180-200の間で受信してください」 「ラジャー」 大島は狭いコックピットの着陸計器をざっと見渡す。 ギア(車輪)がちゃんと出ていることを確認。 滑走路延長線上に機体が乗るように操る。 スピードブレーキ、フラップ、高度計、速度計を一瞥すると、ポイント1受信をタッチ、同時に機体位置情報も送信する。 相互、キャッチをして自動着陸モードに機体のステータスが移行する。 これで機体が滑走路に接地するまで、特に操縦する必要がなくなる。 着陸まで束の間の「休息」に入る。 バイザーを上げ、明るくなった世界に帰ってきた。 「ふう…」 息をつき、肩を荒い手つきでほぐす。 自動着陸といっても自分で操縦しない時間なんて本当にちょっとだ。 滑走路端はもうそこまで迫っていた。 着陸誘導灯が滑走路端に向かって走っている。 海面がピカッと光る。
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