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もし、スクランブルがかかれば…
それはほとんど死を意味する。
先ほど顔合わせした565号機のパイロットはまだまだ子供っぽさを残していた。
「565号機には<英雄>が乗っていたんだ。必ず生きて帰ってこれますよ」
誇らしげに語っていたのを思い出した。
「そういえば、強化練成訓練中だった第一航空団がアーカレッドに帰ってきたそうだ」
田代さんが言った。
「今は南基地にいるそうだ。機体のメンテナンスが終わって、明日には北基地に来るそうだ」
「本当ですか!?」
「ああ、彼らが戻ってくれば心強くなるな」
「第一航空団も復活ですね」
「これで少しはましになればいいな」
ハンガーは蒸し暑い限りだった。
暗いムードも、今は少し希望に満ちていた。
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