第六章 対決、再び

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07/25 12:04 ■「潜水艦空母<ビーナス>」 ジンはS-31の機体を始動していた。 機体のステータスは91%。 最高のコンディションだ。 兵装管制パネルに今日搭載されている兵器を打ち込む。 空対空ミサイル×4 バルカン砲×540 そして… ジンはにやけながら、いつもは搭載されない兵器を打ち込む。 機体は自分に搭載された兵器を記憶した。 攻撃関係を司るパネルには、 「500Kg無誘導爆弾」 の文字が点灯した。 「ついに、この日が来た…」 全ての機体始動は終わった。 後は離陸のスタンバイを待つだけだ。 「こちらキーガル。小佐、機体のコンディションはいかがですか?」 「問題ない」 「それはよかった…」 「…作戦が不服なのか?」 「…いえ…ただ爆弾を抱えたまま空戦なんて、バカな話がありますか?」 「別に構わない」 「しかし…!!」 「言葉を慎め、キーガル。作戦前だぞ」 「…すみません」 「これ以上、余計な口出しをするな」 「…了解です」 キーガルは本当に小佐が心配だった。 親心にも似た感情があるのだろうか? よくよく考えれば、私よりも小佐の方が年下なのだ。 きっと心の奥で小佐を「弟分」と思っている部分があるのだろう。 「必ず帰ってきて下さい、小佐」
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