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だが実際はコレだ。
味噌汁以外でも、真実がいざ料理を始めるとなると、第三次世界大戦レベルの警戒と、危機回避能力が必要となる。
それだけならまだいいが、それだけの破滅的要素を含みながら、厄介なのは、見た目と香りは通常の料理と何ら変わらないということである。
真実が要人暗殺のために料理長となったならば、間違いなく完全犯罪が成立すると断言できる。
そんなモノを真実に初めてご馳走になった削夜は、千八百五十九万七千六百九十五回くらい生と死の狭間をさ迷いながら、奇跡的に生還を遂げた。
───だがしかし、そんなものは過去の話。
その”失敗”が自分の料理の腕が低い所為だと痛感した真実は、調合(とっくん)に創造(とっくん)を重ね、以前よりはマシになったと自負するまでのレベルに下落(せいちょう)した。
因みに、真実が早乙女ママと料理する時にだけ、何故かこのスキルは働かなくなるらしい。
そうして現在に至る。
またしても削夜に朝食作りを阻まれた真実は、過去のこともあるため、その件に関してだけは深く追求できないでいた。
そんなうやむやな気持ちで、削夜に問い掛ける。
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