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その頃、真人達は…
「相手は七人か…キツいわね。」
ブツブツと喋っている先ほどの女性。
「…あの、何かやるつもりですか?」
真人は女性に尋ねてみた。
なぜなら、女性の目は助けを待つ者の目ではなかったからである。
「外に警察がいるけど、私達がいるせいで入れないみたい、だから中の私達がなんとかしないと…ね?」
数メートル離れた窓を見つめる女性。
「見えるんですか!?」
そう言って驚いている学は決して視力は悪い訳ではないが、彼には遠すぎてまったく見えない。
「…強いんですね。俺達は男なのに、なんとかなると奇跡を願ってばかり。」
自分の未熟さを恨み、唇を噛み締める。
自分だけではないが、人質の一人として邪魔になっていることを感じているようだ。
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