はじまり

4/21
前へ
/46ページ
次へ
世界があれば、 生物も存在する。 そこに2人の人物が現れるのにそう時間はかからなかった。 2人はとてもよく似ていた。 白い布で覆われた、 とても華奢な透き通った体。 瞳は薄い緑色。 綺麗な金色の髪。 形の良い唇からは、 どこで覚えたのか、 流暢な日本語が歌うように 出てくる。 女性なのか男性なのか、 2人にもわからなかった。 2人の唯一の違いは、 首の刻印だった。 1人は月が刻まれ、 1人は星が刻まれていた。 その刻印は、 華奢な2人の体の上で 重く光り、 不思議な存在感を放っていた。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加