384人が本棚に入れています
本棚に追加
………。
……。
…。
風呂上がりに冷たいお茶を一気に飲み干し、部屋への階段を上っている。
涼介(もし、明季がいなかったら、俺の幻覚だったって事だよな。…できるなら幻覚であってくれ。)
ガチャ
ドアを開けると彼女はいた。
ベッドの上で横になっている。
どうやら寝ている様だ。
涼介「幻覚じゃなかったか…」
すぐに起こそうとしたが、やめた。
寝顔があまりに可愛く、そのままでいて欲しかった。
眠っていると、本当に子供の様だ。
涼介(なんか人形みたい…)
風邪を引いては不味いと思い、タオルケットを掛けてやる。
幽霊も風邪引くのかな…。
本当にすやすや眠っている。
幽霊には見えない。
俺はベッドに腰掛けると扇風機を動かした。
心地よい風が体温を下げてくれる。
涼介「ふぅ…」
ごそごそ
気配に気付いたのか、明季は起きたようだ。
明季「うぅ…」
目を擦りながらこっちを見る。
涼介「わりぃ、起こしちまって」
明季は無言のまま、顔がどんどん赤くなる。
これでもか、というくらいに真っ赤だ。
明季「っんん…!」
涼介「ん?どうした、顔赤いぞ」
明季「服…」
涼介「え?」
明季「服くらい着なさいよバカ!!変態!!バカ涼介!」
思い切り罵倒しながらタオルケットで顔を隠した。
涼介「あっ…」
今、自分が上半身裸な事に気が付く。
慌ててクローゼットからTシャツを取り出して着た。
最初のコメントを投稿しよう!