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そう言うと、部屋のドアを開けて外に出た。
明季「なにボーッとしてんのよ、着いてきなさい。」
偉そうな言い方だったが、なぜか腹は立たなかった。
涼介「あっああ」
二人は家の外まで出る。
外はもう暗かった。
少し歩いて、車通りが多い道にやってきた。
ブーン、ブーン
たくさんのバイクや車がヘッドライトで、前を照らしながら走っている。
明季「今から、私が幽霊だって証拠をみせてあげる。」
そう言って道路に向かって歩き出した。
意味が分からず、ただ明季を見ていた。
車道に飛び出すと、右から大きなトラックが…!
涼介「明季!」
叫んだ時には遅かった。
明季の立っていた場所を一瞬でトラックが通り抜けていた。
涼介(…!!)
ブーン
しかし、そこに明季の姿があった。
どう?凄いでしょ♪
と子供が親に見せるような顔で立っている。
するとまた、セダンの車が明季をすり抜けた。
今度は確かにそれをはっきりと目にした。
明季はまた、こちらにゆっくりと歩いてくる。
涼介「明季おまえ…大丈夫か!?怪我してないか?」
慌てて明季の体に手を置き、確かめる。
明季「ちょっと、私は大丈夫だってば!それより…これで信じてくれた?」
涼介「ああ…確かにお前は幽霊だ」
そう認めるしか無かった。
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