再びの学園行事

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1時間程でリレーの練習は終了し、今度はその足で第1訓練所に向かう。クラス種目はリレーだけじゃない。他にもあるんだから。 訓練所に着くと、目に飛び込んできたのは人、人、人! 学年やクラス関係なく、多くの生徒で埋もれていた。いくら第1訓練所が広いとはいえ、これだけの人数で動き回られると暑苦しい。空調は効いてるはずなんだけどな……。 他クラスの練習に巻き込まれないよう、壁伝いに遠回りして部屋の奥へ。予定通り、そこでは我らがクラス――1年B組が騎馬戦の練習をしていた。 「おっ、来たな。これでやっと二人三脚の練習ができるな」 俺達の姿を目にした面々は次々と騎馬の形を解いていき、出席番号でペアを作る。俺のペアは皐月だ。 「ほら、アンタ達がいなかったせいで遅れてるんだから。早く練習するわよ」 学園側から渡された布製の黒いベルトでお互いの片足(俺は右足、皐月は左足)を縛り、迷った末に右手を皐月の腰へ。 「変なとこ触ったら即殺すから」 そんな脅し文句と共に、俺の左肩に添えられる皐月の左手。すっかりいつもの調子に戻ったことに安堵しながらも、変なことを考えればこのまま腕が伸びてきて締まってきそうなので、特に意識しないように練習に集中する。 「右足から出すぞ? せーのっ」 結果、俺と皐月が揃って右足を出し、両足が浮いた皐月が倒れて俺も巻き込まれるなんてベタな展開に。 「右足って言ったじゃないの! 言い方に気を付けなさい、このバカ!」 当然のように叱咤と後頭部へのビンタをもらい、この日の練習時間は賑やかに過ぎていった。  
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