再びの学園行事

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その後の展開は酷い有り様だった。 綾部さんに焚き付けられた彼らは、打ち合わせたかのように全クラスがA組へ突撃。自分達の棒にはそれぞれ1人ずつ守りを付け、残った7人と4クラスの計28人での総攻撃だった。 対するA組も薄々は勘付いていたらしく、2つの棒は捨てて、真ん中の1本を9人で守り、1人だけが手薄になった敵の棒を倒しに掛かった。 結果は、惨敗。 約3倍の戦力に敵うはずもなく、他クラスの棒を1本も倒す前に決着はついた。 でもって、恐ろしいのはここから。 団結してA組を潰した彼らが次に狙いを定めたのが、B組。考えれば当然だ。架神の次と言えば龍牙だろうから。だからと言って龍牙の方が下ってわけじゃないけど。 7人は攻撃に参加していたため、残っていた3人に21人の魔法が放たれる。手当たり次第の広範囲魔法を全て完璧に防げるはずもなく、あっという間にB組も敗北した。 後は残った3クラスで三つ巴の戦い。先にE組が倒れ、最後まで残っていたのはD組だった。 割愛するとこんなもんだろうか。実際の戦場はこんな穏やかなもんじゃなかったが……。 何はともあれ、A組とB組が他クラスより一歩遅れてしまったのは明らかだった。  
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