再びの学園行事

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結果を言おう。我がB組が3組も上位に食い込んでいた。内2組の騎手は誰なのか説明するまでもない。残り2組はどちらもA組で、まさかまさかの大逆転! あの劣勢からよく勝ち残ったもんだ。 《今回の戦いを制したのは、1年B組! いや、凄まじい戦いでしたね……。さすがの私もこれ以上の言葉が思い付きません……》 徐々に調子が下がっていく綾部さんの声。同じ女性から見てもあの戦いは酷かったらしい。 2年生の男子と入れ替わりに退場する女子一同。あの悪魔達がここに戻ってくるのは恐ろしいけど、何だかんだで高得点を取ってくれたんだ。快く迎えてあげよう。 「ただいまー!」 戻ってくるや、先陣を切って声をかけてきたのは、唯。彼女は皐月の騎馬として動いていたから、直接的な悪魔というわけじゃない。例え、下から他クラスを潰す指示を出していたとしても……。 「うむ。やはり身体を動かすのは楽しいな。次の競技も楽しみだ」 続いて彩華が満足げな表情で席に着き、高得点を取ったおかげか、他の女子達も達成感に満ちた表情で戻ってきた。 そして、鬼神の如き力を振るったもう1人はというと、特に言葉を発することなく俺の隣の席に座る。あれ、珍しいな。軽く自慢ぐらいはされると思ってたのに。 「ふふん。どうよ、私の活躍。この勝利は私のおかげね」 ……訂正。いつも通りだった。  
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