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「ん……」
まだ外が薄暗く、日も昇りきっていない時間帯。
俺は目覚めた。
そう、突然。何の前触れもなく。パッチリと。
誰しも一度は体験したことがあるだろう?
今がまさにそれだ。
まぁ2日間も爆睡したうえ、昨日は7時過ぎに寝たからな。
当然と言えば当然なんだが……。
さて、こうなるとどうやって時間を潰すかが問題だ。
院内は静寂が支配し、みんながまだ眠っていることを告げている。(俺以外にどれくらいの人がいるのかは知らないが)
おまけにこの3日間何も食べていない。
そろそろ……いや、もう限界だ。
看護婦さんは起きてるんだろうけど、こんな時間に飯が食いたいなんて言いづらい。
しかも病院食は不味いと聞く。
だったら食堂で美味しい飯を食べたいじゃないか。
――ギュルルル~~……
…………迷うな。
そんなみっともない形で、俺の1日が始まった。
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