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学園長室に呼ばれてから、早くも2日が経った。
そう、つまり今日は月曜日。
今日最後の授業である英語で、英文の訳を読み上げている先生を余所に、俺は特に何をするでもなくぼけーっとしていた。
如月は、今日もいない……。
しばらくすると、授業の終了を知らせるチャイムが響いた。
1日の終わりを知らせると言い換えてもいい解放感に、クラス全員が息を漏らす。
「それじゃあ今日はここまで。続きは明日やります」
起立、礼、着席と号令を掛け、先生は教室を出ていった。
「はぁ~……」
それを見計らって、俺は長いため息をつく。
すると結構強めの衝撃が背中を襲った。
「いっ!」
「な~にため息なんてついてるの。これから特訓があるんだからしっかりしないと」
宮世だった。
今の台詞からわかる通り、宮世達も特訓に参加することになったんだ。もちろん嵐と坂上も。
「そうだな。サンキュー」
「いえいえ」
一度微笑むと、自分の席に戻っていく宮世。
もしかして俺が疲れてるのに気付いて声を掛けてくれたのか?
いや、宮世のことだ。どうせ如月がいなくて俺が寂しがってるとでも勘違いしたんだろうな……。
はぁ~……。
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