特訓開始

9/35

8110人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ
「なっ!」 突然の奇策に驚くも、先輩は咄嗟に刀を振るって俺の投げた刀を弾く。 ――さすが河瀬先輩。しっかり防いだな……。 でも、 「今回ばかりはその反応が仇になりましたね!」 握る物がなくなった右手を残った刀の柄に伸ばし、1本の刀を両手で握る。 先輩は刀を振るったせいで俺から見て左側ががら空き。 そこに、一歩踏み込む。 「はあっ!」 両手で握った刀を思いっきり横に一閃。 ――捉えた! 数秒間、お互いの動きが止まる。 「ぐっ!」 やがて、片方が痛みを堪えるような声を出して地面に膝をつく。 その片方こそが……俺だった。  
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8110人が本棚に入れています
本棚に追加