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「ぐっ……」
「強すぎる……」
「畜生……」
声を漏らしたのは龍牙、彩華、嵐。
しかし3人が3人共地面に横たわっている。
そして、
「そっちも終わったようだね」
3人の目の前に立つ修司さんは、紫色に妖しく煌めく太刀を手に、いつもの笑みを浮かべていた。
「どうだった? 光輝君は」
「まだまだ甘いですけど期待はできますね。
約束通り、俺が教えますよ」
「そうか。それを聞いて安心したよ」
俺の知らないところでどんどん話が進んでいく……。
ここら辺りで状況を掴まなければ!
「ちょっと待ってください。俺が先輩に教えてもらうってどういうことですか?
それに、どうして龍牙達があんなことに……?」
俺が2つの疑問を尋ねると、修司さんよりも先に河瀬先輩が口を開く。
「何だ? 俺に教えてもらうのは不満か?」
「いえ、そういうことじゃなくて……!」
「冗談だ。そんなに焦るなよ」
俺が焦っているのがそんなに面白かったのか、先輩は白い歯を見せながら俺の頭をガシガシと撫でる……いや、掻き乱す。
生徒会長だからもっと堅苦しい人かと思えば、意外にも話しやすい人だ。
でもあの冗談はやめてほしい。心臓に悪いわ……。
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