特訓開始

11/35

8110人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ
「ぐっ……」 「強すぎる……」 「畜生……」 声を漏らしたのは龍牙、彩華、嵐。 しかし3人が3人共地面に横たわっている。 そして、 「そっちも終わったようだね」 3人の目の前に立つ修司さんは、紫色に妖しく煌めく太刀を手に、いつもの笑みを浮かべていた。 「どうだった? 光輝君は」 「まだまだ甘いですけど期待はできますね。 約束通り、俺が教えますよ」 「そうか。それを聞いて安心したよ」 俺の知らないところでどんどん話が進んでいく……。 ここら辺りで状況を掴まなければ! 「ちょっと待ってください。俺が先輩に教えてもらうってどういうことですか? それに、どうして龍牙達があんなことに……?」 俺が2つの疑問を尋ねると、修司さんよりも先に河瀬先輩が口を開く。 「何だ? 俺に教えてもらうのは不満か?」 「いえ、そういうことじゃなくて……!」 「冗談だ。そんなに焦るなよ」 俺が焦っているのがそんなに面白かったのか、先輩は白い歯を見せながら俺の頭をガシガシと撫でる……いや、掻き乱す。 生徒会長だからもっと堅苦しい人かと思えば、意外にも話しやすい人だ。 でもあの冗談はやめてほしい。心臓に悪いわ……。  
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8110人が本棚に入れています
本棚に追加