8111人が本棚に入れています
本棚に追加
「起きてるか~?」
その人物は俺の返事を聞くことなく扉を開く。
言わなくてもわかるだろうが、龍牙だ。
それに続き、いつものメンバーも入ってくる。
……やはり、如月はいない。
「よぉ、神城。完全復活だな」
そんな中、やたらテンションの高い嵐が絡んできた。
何が嵐のテンションを最高潮に導いてるのかは知らないが、とにかくうるさい。
「嵐……病院内では静かにした方がいいぞ」
「大丈夫、大丈夫。そんなの気にしてたらやってらんね……ゴメンナサイ」
冷や汗ダラダラで謝る嵐。
理由は簡単。開かれた扉から鬼のような形相をした年配の看護婦さんが睨んでいるからだ。
これには嵐以外苦笑するしかなかった。
「で、何で嵐はこんなテンションなんだ?」
看護婦さんが自分の持ち場に戻った後、みんなに訊ねてみても首を傾げるばかり。
最後に嵐に視線を移すと、さも当然とでも言うように誇らしげな顔で口を開いた。
「だって病院だぜ、病院。ピッチピチの若いナースがいるだろ!」
「オヤジみたいな変態発言をありがとう」
そうだった。コイツは変態だったな……。
最初のコメントを投稿しよう!