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「んじゃあこれからの予定を説明するぞ」
俺達の肩から手を離した隼人先輩は、一度みんなの方に視線を向けてから口を開く。
「光輝にはさっき降谷さんが言った通り刀技を教える。
嵐には風魔法の使い方やらコツやらをいろいろだ。銃は触ったことがないんでさっぱりだからな。
まぁどっちも時間が掛かるだろうし、当分はこのメニューを続けることになるだろ。わかったか?」
俺と嵐が頷くと、隼人先輩は再び笑いながら俺達の肩をバシバシ叩いてきた。
「いやぁ、物分かりのいい弟子をもってお兄さんは幸せだよ」
――……あれ? 軽くバカにされてね?
どうやら嵐も同じ考えらしく、微妙に口元を引き攣らせながら笑っている。
まぁ、そんなことどうでもいいか。
「それなら早く始めましょうよ」
このままでは埒が明かないと思い、仕方なく俺が話を進めた。
他のみんなはもう始めてるのが見えたしな。
「そうだな。まずは嵐から教えるか。その間光輝は……」
そこで言葉を詰まらせた隼人先輩は顎に手を添えて唸る。
そして俺は目を輝かせるような気持ちで先輩を見つめる。
素振りか? 精神統一か? 何でも来い!
「うん。じゃあ光輝は――」
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