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ふと辺りを見回す。
他のみんなはまだ特訓中だ。
終わったのは俺達だけか。
「どうする?」
俺は首を戻して嵐に訊ねる。
「何が?」
まぁ主語がないから当然伝わるはずがない。
俺は改めて口を開いた。
「龍牙達が終わるまで待つか、先に帰るか」
んー、と唸りながら、嵐は龍牙達に視線を向ける。
「わりぃけど、帰りたいな」
そりゃそうか。疲れてるんだし。
「じゃあ帰るか」
そう言って、俺達はみんなの邪魔をしないように、静かに訓練所を後にした。
扉を閉めたところでポケットから携帯を取り出す。
新着メールはなし……か。なんか寂しい。
今の時間は7時過ぎ。
そういえば、晩飯食わないとな。
「嵐、晩飯食って帰らないか?」
「あー……そうだな。丁度腹も減ってきたし」
そんなこんなで、部屋に戻る前に食堂に寄ることにした。
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