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食堂で夕食を食べ、寮に帰ってきた俺達。
龍牙達と顔を合わせることもなくエレベーターに乗り込む。
俺が7階のボタンを押すと、嵐は5階のボタンを押す。
嵐の部屋って5階だったんだな……。
特に気になったわけじゃないから口には出さない。
5階にはすぐに到着した。
「じゃあな、神城」
「あぁ、おやすみ」
手を上げてエレベーターを降りていく嵐に俺も手を上げて返す。
何事もなく扉は閉まり、これまたすぐに7階に到着。
扉が開くと、目の前には知らない男女が立っていた。
手を繋いでるとこを見ると恋人同士。向かう先は食堂ってとこかな。
俺に見られたのが恥ずかしいのか、2人は顔を赤くしながらそそくさとエレベーターに乗り込む。
俺が降りたのを確認して、扉はゆっくりと閉じていった。
あの反応……。付き合い始めたばかりのカップルか?
微笑ましい光景を思い出し、思わず頬が緩む。
彼女か……。俺には縁がなさそうな話だな。
そう思いながら自分の部屋に向かって歩を進める。
部屋の前に着いた俺は、自然と如月の部屋に視線を向けていた。
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