大会の行方

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少しして、教室の扉が開かれる。 「すまない。朝から職員会議があって……」 入ってきたのはもちろん修司さん。 それを見て、今まで喋っていたみんなが席に着く。 当然俺も。 「中止になっていた魔法大会の今後の方針が決まったよ」 全員が席に着くと共に語られたのは、そんな話だった。 ――ピ、ピンポイントだ……。 朝にその話題で話していただけに、俺は(恐らく龍牙達も)周りのみんなより過剰に反応してしまう。 けれど、周囲の反応は違った。 「今後の方針って言われても……私達はもう負けちゃったし」 「そうそう。正直あんま関係ないよな」 「ウチのクラスで残ってるのって1チームだけなんでしょ?」 「予想通り二宮達のチームだよ」 すでに負けてしまったみんなは無関心。 やり直しと言えばやる気が出るんだろうけど、それだと俺達の頑張りが無駄になる。 まさかホントにやり直しになったりとかしないよな……。 如月がいない今じゃさすがに勝ち残れないぞ?  
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