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「もちろんやり直しはしない」
まるで俺の心の声が聞こえたかのように、修司さんはハッキリとその台詞を口にする。
正直ホッとしたけど、それじゃあみんなのやる気は変わらないんじゃ?
だが、そんな考えも修司さんの次の一言で杞憂となる。
「一学期中間テストの免除。それが学園長の発案した優勝クラスへのご褒美だ」
今まで興味なさそうに話を聞いていたクラスメート達が一斉に耳を傾けた。
何というか……現金なヤツらだな。
そんな中、クラスメートの1人が手を上げる。
「先生、それはホントに俺達全員なんですよね?」
「あぁ。クラス全員で協力して龍牙君達のサポートをすればの話だけどね」
「二宮、秋雨、神城、宮世、一ノ瀬、如月……はいないか。とにかくサポートは俺達に任せて、お前達は優勝することだけを考えろ!」
ストレートに言い切りやがったよ、コイツ。
まぁ、みんなのやる気が出たならいいか。
「それで、勝負形式は何なんですか?」
代表として龍牙が訊ねる。
「残っているチームが8組あるんだ。よって、この8組でトーナメント戦をしてもらう」
こうして、クラスメート達の応援の下、俺達は魔法大会優勝決定戦に出場することとなった。
ってか、責任重大だな、俺達。
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