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◆ ◆ ◆ ◆
「やべぇ……死ぬ……」
それだけ呟くと、俺は机に突っ伏した。
結果を言おう。ギリギリセーフだ。
しかしこちとら病み上がり。
そんな状態で全力疾走すれば……当然こうなる。
「おいおい、情けねぇぞ」
「…………」
「無視かよ」
悪いが今は龍牙に返事をするのもツラい。
「まぁまぁ、龍牙。今はそっとしといてあげようよ。もうすぐチャイムも鳴るしね」
すると、翔という名の救世主が現れ、龍牙を退けてくれた。
「そうだな」
ありがとう、翔。今度昼飯奢るよ。
そう心の中で約束した時、朝のHRを知らせるチャイムが鳴り響いた。
顔を上げると、もはや当たり前となった修司さんの登場。
すごく懐かしく感じる。
「みんなおはよう。今日はいつも通り魔法の練習をしてもらう。
ただ昨日学園長が仰ったように、いつこの間みたいなことが起きるかわからない。
出来る限り学園側が対処するが、自分の身を守る意味でもこの授業はしっかり受けてくれ。
それじゃあ10分後に第3訓練所に集合」
そう言った修司さんは、足早に教室を出ていった。
いつも思うんだが、わざわざ教室に集まらなくてもいいよな。
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