お父さん

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「いやぁ美味い美味い」 「アンタってさ…遠慮とか知らないの?」 ふと亮太が右を見ると赤い髪の少女が呆れたような目で見ている 「まだまだありますのでどんどん食べてくださいね?」 「ほら。ノエルさんもそう言ってんじゃん」 「いや…まぁそうだけど・・・何で名前知ってんの?」 ノエルと呼ばれた女性も驚いたように頷く 「ヤローは知らんがレディの名前はさっき全部聞いた」 忙しく走り回るインパをスプーンで指す 「あ、そ」 「そだ」 短く会話を切り上げるとまたカレーを飲む 「ミリアは?」 「向こうでミラクさん達と話してる」 ポスンと亮太の横に腰をおろす その場所に座られると邪魔だと言うことが分からないのだろうか 「ミラクさんの病気……治るかな」 「治してみせるさ」 そこでまたおかわり 「あのおっさんに誓ったからな、やらないわけには行かないよ……それに」 何となく目処も立ったしね。と付け加える 「分かったの!?」 「まぁ……それとなく」 曖昧な言い回しにイライラし始める 「じゃあ…何?」 「それは~…な?」 「男ならはっきり言う!」 「じゃあ言うのイヤ!」
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