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気になる男…
そもそも男なんて触れられるのも嫌
信じたくない
……亮太達は私の嫌いな男
でも嫌いじゃない
この間だって助けてくれた
結婚しても幸せにはなれない病気も治してくれた
ってそんなこと今はどうでも良かった
気になる男…気になる……人
「わぁぁぁぁぁ!!嘘!嘘!絶対嘘!!」
その人物が頭に浮かんだ瞬間自分の頭を抱えて叫ぶ
「お…おお!?どうした美空?とりあえず落ち着け!」
「うるさぁぁぁい!」
「オフゥッ」
触れていた手を振り払い正拳突き
何とかカレーだけは死守して倒れる
「はぁっはぁっはぁっ…!」
荒い息遣いで胸を抑える
(どうしたんだろ私…
妙に苦しい
あんまり意識したことなかったから余計に慣れてないのかも!)
「…思い当たる人は居たか?」
地面に落とした視線を上げると変わらぬ態勢の亮太が居た
「…ん。居たみたいだな」
そしてまたいつの間にか手首に亮太の指
「あ……ぅ」
「脈拍もドンドン上がってるぜ~」
何処か嬉しそうに言う
(男嫌いの美空にも気になるヤツが居るのならもう…男嫌いは治ったな)
嬉しそうな顔が満面の笑みになった
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