第一章 朝の武勇伝❗

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「別にいいじゃん。姉弟なんだし」 勝手に部屋に入って来たのにも関わらず、ユーリは悪びれる様子なくそう言った。 「姉弟っつーても、私は女だ。 女の部屋にノックせずに入るな」 リューカは話ながらネックレスを再び服の内側に入れた。 だが、ユーリはというと、クスリッと可笑しそうに笑って、 「姉さんが女だとしたら、ゴリラも淑女になるね」 と、馬鹿にするように言い切った。 さすがにこの言葉にはリューカはムカッときた。 「おいっ……今のは聞き捨てならないよ……。 私がゴリラにも劣ると言いたいんかぁ!?」 リューカは腹が立ったので、ユーリを睨みながらそう言った。 睨まれているにも関わらずユーリはまるで気にしていないような涼しい顔で、 「違うよ姉さん。 僕が言ったのは、ゴリラよりも劣るという意味じゃなくて、ゴリラの方がマシという意味……」 「ほとんど一緒の意味じゃないか!!!!」 ユーリが諭すような感じで言っている途中、リューカはベッドにある枕をガシッと掴み、思いっきり力強くユーリに向かって投げた。 *
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