第十六章 《音羽と二人の部下》

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「まだ名前言ってなかったな。俺は伊藤俊輔。別に偉くねぇから“先生”付けなくて良いぞ」 「「はぁ…?」」 曖昧な返事を返した二人。その時、やっと晋作が現れた 「待たせちまって悪ぃな」 「この人等が付き人なん?」 晋作の後ろはまだ少女のように小柄な美しい女性がいた。大きな瞳で二人を見る女性に二人は顔を染める 「高杉先生、私達はこの方をお守りすればよろしいのですね?」 「そうだ。吉田稔麿の女だから、狙えば殺されるぞ」 「………………」 まさか流石にそこまで…と思い俊輔を見たが、今までに居たのだろうか、俊輔は遠い目をしていた 「あっ、うち、音羽な?此処で鍛冶屋営んどるねん。生まれは京やから訛り酷いけどよろしゅうに」 「私は奏【カナデ】です。こっちは弟の彼方」 「弟の彼方です。」 兄である奏は落ち着いているが、弟である彼方はキョロキョロと落ち着きが無い
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