第14章

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寒くても…ここにいるよりはマシ…! あたしは、走り出した。 ……つもりだったのに。 グイッと腕を掴まれ、恭介くんが険しい顔であたしを見た。 「オイ、こんな寒い中 んな薄着で何処行くつもりだよ」 「っ!離してっ!!寒くても、この場にいて恭介くんの遊び道具にされるよりはマシだもん!!」 「いーから早く中入れ」 「や…っ!嫌って言ってるでしょ!?」 あたしの腕を引っ張り、無理矢理 家の中に入れようとする恭介くんに、全力で抵抗したのだが。 男である恭介くんの力にはかなう訳もなくて。 無念にも玄関の戸が閉まり、あたしはただうなだれる事しか出来なくなった。 .
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