第1章

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*** 「お前…さっき一緒に居た男誰だよ。」 「誰って…友達だけど…。」 時は昼休み。 私が友達と雑談をしていると、拓海がいきなり教室に入ってきて、私を引っ張り出した。 「友達…ねぇ?男の友達とあんな仲良くすんのか?」 鋭い視線に捕らわれて、ドクンッと胸が鳴る。 「な、なによ。別にそこまで仲良くしてな……っ!!」 言葉を言いかけたその時、グイッと頭を引っ張られ、キスをされた。 「んぅう……っ…は、た…くみぃ…っ」 「ふん…今度男と話したら、もっと激しい事してやるよ、梓羽(あずは)。」 「……っ!」 唇を離して、妖艶に笑う拓海を、カッコイイ…なんて思ってしまう私って、重傷かな… *** 「うっきゃぁ!」 あたしは思わず身震いをした。 はぁあ…夢小説って素敵だわぁ…… 携帯を握りしめ、ニヤニヤしている少女―花西 梓羽(はなにし あずは)が この物語の主人公である。 .
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