第2章

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そう思って隅っこの方にいると。 クスクスと笑う声が聞こえ、チラッと見る。 「やだぁ、恭介くん、梓羽ちゃんに聞こえちゃうよっ」 …あんたの声が聞こえまくりだわ。 「俺、ブスをどん底に落とすの好きなんだよなー。見た目は中身も表すだろ?」 「あはっ恭介くん最低ー!」 「そーか?ブスに一時でもいい思いさせてんだから、優しいだろ?」 不意に恭介くんがあたしを見た。 「俺は、ブスを哀れんでんだ。知ってるか?ブスの泣き顔は、最強にキモイんだぜ。」 そう言ってニヤッと笑った。 …………っ! あたしの…事だ……っ なんて奴……!! 溢れそうな涙をぐっとこらえた。 でも、この場にいたら泣いてしまう…。 「……お姉、ごめん具合悪くなってきたから帰るね」 「ん、了解!」 「ばいばい梓羽ちゃん!」 あたしは皆にぺこっと頭を下げて その場を後にした。 .
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