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時間は 9時半くらい。
夏の夜は少し蒸していた。
そんな夜に、街灯しかない住宅街の道を歩いているあたし。
……悔しい…っ
あんな風に言われるなんて…悔し過ぎ…っ
なにも知らないくせに…
どれだけ頑張ってたか
知らないくせに…っ
目からは悔しさと怒り、そして悲しみの混ざった涙が零れ落ちた。
「うぅー……」
涙のせいで化粧落ちたぁ…
もうやだ……。
…絶対に、もう二度と会いたくない…っ!
あたしは、足元にあった石を思いっきり蹴っ飛ばして、家路を急いだ。
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