第4章

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正直に全部言いたいけど、話したらきっと泣きそうな気がして… ジュースを持ったまま、あたしはぼーっとしていた。 「まぁでも、そんな時もあるよね。」 そんなあたしを、優しい目で見る瑠乃ちゃんは、どこか寂しげで。 「ん…なんか、もう嫌だな、全部。」 あたしは自嘲的に笑い、ジュースをテーブルに置いた。 「どんなに頑張ったって…誰もそこを見てくれなきゃ意味がないの。」 「わかるよ。その気持ち…私もさ、ほら、志乃姉がいるから、ずーっと比べられててね…高校1年の時、それが嫌でお姉ちゃんと同じ学校入って、同じバスケ部入ったんだ。」 瑠乃ちゃんは、現在バスケ部に所属していて、噂では次期キャプテンに選ばれているとか。 .
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