第4章

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瑠乃ちゃんの言葉が、しおれたあたしの心に潤いをくれる。 「憧れって……そこまでいくの?」 「いくよ!私、梓羽になりたい。料理とか出来るようになりたいもん。もっと女の子らしくなりたい。」 ヘヘヘ、と笑う瑠乃ちゃんに、あたしは涙が溢れてきた。 「はは……ありがとう…瑠乃ちゃん…」 笑い泣き。 まさに今のあたしの状態だった。 「泣け泣け。一杯泣いて、充電しなさい!」 そんなあたしの頭を、ポンポンッと優しく叩くものだから、どんどん涙が止まらなくなってきて。 「うぅー…ぐすっ…てぃ、ティッシュゥ……」 「あはは!梓羽、鼻水が!」 あたしは、ボロボロと…そう、本当に久しぶりに…思い切り泣いたんだ……。 .
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