清明 ~出会い~

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今年は開花が遅めだな。 そんなことを思いながら、最寄り駅へ歩いて向かう。 駅に近づくにつれ、俺のように朝早くから通学や通勤をする人が増えてきた。 朝には都心へ行き、夜に都心から離れる。 この世のあらゆる出来事が、こんな風に無機質なものならいいのにと思う。 そして駅に着くと改札を通り、ホームへ向かう階段を昇る。 そして、リニアモーターカーに揺られること40分、学校の最寄り駅へとたどり着く。 適度なスピードで、揺れもなく走るリニアモーターカーは、思わず深い眠りにつきそうになる。 そこから歩き慣れた道を歩くこと10分。俺の通っている高校へ着く。 校門をくぐり、生徒が群がる電光掲示板を見ると、クラス発表がしてあった。 俺は2―Fらしい。別にどこでもいいけど。 自分のクラスを確認したら、足早に教室へ移動する。 「一緒のクラスじゃん!ラッキー!」 「あぁ、別れちゃったね、クラス」 とかゆう声が聞こえてくるから。 教室に行くと、教室の前にある電子板に座席表が表示してあった。
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