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札束を手にしたパンクは「じゃあ遠慮なく預かるぜ」というと財布に無理矢理詰め込んだ。
「といっても、ここって金使うようなとこがねえよな」
「旅費にすればよいではないか」
「そりゃそうだな」
「ところでパンクとやら、何か質問はあるか」
「その埋蔵金ってのは、ここにあるのか?」
地頭は顔を擦り「あるわけないではないか。お陰で迷惑しとる」と辛そうに呟いた。
「そりゃそうだ」
「では、早速明日からでもお願いするよ」
まず地頭が寺を出て、次にパンク。続いて釣吉がギシギシ音をたてながら寺を出た。
帰り道パンクは「おっさん、村上水軍ってどんな奴等だ?」と釣吉に尋ねた。
「村上水軍は海賊の末裔だ。体格がよく目立つからすぐわかる。背中に旗をなびかせている」
「なるほどおっさん。ちょっと変わった連中なんだな」
魚正の離れに帰ると戸や窓に人影がないのを確認してから、パンクは棺桶を開いた。中は超機関銃や超高速銃、兵器手袋まで至る武器の山だ。
「俺、いつになったら捨てれるのかねえ」と感情を込めずに呟いてから、棺桶を閉じた。
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