第一章 強襲

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 座り込むと、疲れがどっと押し寄せて、もう立ち上がれなかった。  悔しい。  自分一人では何もできやしない。  悔しい。  こうして、安全なところでのうのうとしている自分が許せない。  悔しい。  強く強く目を閉じて、ゆっくりと息を吐き出す。  そして、ゆるゆるとまぶたを開ける。  赤い髪が、視界に広がっていた。
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