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暗がりの中、皆が皆、静まり動けずにいた……
「Don't move !! 」
その瞬間、朱里の自由は太い腕に阻まれた。
〔外人……だ……
何をしたいんだろう…… 〕
心臓がバクバクと音を鳴らしている……
〔お清めの塩の効果もなかったなぁ……〕
一種の諦めが朱里の脳裏をよぎる……
背後の大きな外人の荒い息が朱里の髪の毛を揺らす……
――――――怖い
―――――――バチン
停電は復旧したようだった……
――――――目が…… クラクラして焦点が合わない……
――――――眩しくて目が開けられない……
「杉浦!」
会場がざわめく……
「ダマァレィ!!」
外人らしい日本語の発音が益々恐怖を誘う……
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