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少し落ち着きを取り戻した朱里は全てを話している智洋に電話をした。
智洋と食事の約束をし、お互いに仕事が終わった時間に智洋の泊まるホテルで待ち合わせた。
智洋は朱里を見付けると直ぐに何かがあったコトに気付き朱里に聞いてきた。
朱里は大粒の涙を流しながら事実を話し、伊知川は勿論、一ノ瀬にも言えないコトを伝えた。
智洋に迷惑は掛けないから同意書に名前と捺印だけくれないか……と願った。
智洋は仕事を休んで着いていたいと言ってくれた……
朱里は首を横に振りただ……
「ありがとう」
と言うばかりだった……
智洋は一緒に泣いてくれた……
智洋と居るとあたたかくて安心出来る。
男兄弟など居ない朱里なのに、時折、智洋が兄のように見えてくる
智洋は同意書にサインすると〔空豆くん〕の写真を眺めては微笑んでくれていた。
朱里は、智洋のあたたかさにどれだけ救われたのだろう……
智洋の優しさに朱里は素直に自分のキモチも言えたし、甘えるコトができた。
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