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『願いが叶って良かったですね。』
「はい。連れてきてくれてありがとう。でも本当にお金はいらないんですか?」
私はずっと気になっていた事を思い切って聞いてみた。
すると彼は思いもかけない言葉を口にした。
『ええ。お金は一銭もいりません。その代わりといっては何ですが、あるものをいただきたいのですが…。』
「あるものって何なんですか?」
『それはアナタが常に肌身離さずもっているもの……。』
「私が何時ももっているもの……?」
『はい。そうです。アナタが常に肌身離さずもっている……アナタのその[命]を頂きたいのです。』
彼はニッコリと笑ってそう言うと、その笑顔のまま私に近付いてきた。
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