行き先は天界

2/12
前へ
/43ページ
次へ
ある列車の中に設置された個室のうち一室に車掌の格好をした1人の男がいた。 彼は椅子に座りながら、机の上に置かれた紙の束から一枚の紙を取り上げた。 暫くその紙を眺めたあと彼は口角を上げてこう呟いた。 『今回はこの女性の願いを叶えてさしあげることにましょう。』 彼はその紙に赤いペンでサインをするとそれを紙の束の一番上に置いた。 そして椅子から立ち上がり彼は静かに部屋から出て行った。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加