ある日の話

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最初から泣いている 誰一人いない空間で そして泣いているとやさしい声がして 私はその声に縋るように 歩き出す しばらくその空間を歩いた後 後ろ姿の女性を見つけると 体がまるで何かに 雁字搦めにされたように 動けなくなる そしてその人が振り返り 何かを言って まるで消えてゆくように 去ってゆく まるで ・・・・・ 私を探して とでも言うように だけど顔がわからない 顔が見えない そこだけが空白とでも 言うかのように
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