第壱廻

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まあ名称は何であれ、奴らは見てれば中々に可愛いアンチクショーだった。 生徒からは、てゆーかあれフナじゃねーの?とか言われながら(普通の金魚よりデカいもんね)、それどころか忘れ去られながらも、奴らは懸命に生きていたのだ。 汚い池を何度も何度も旋回して。 いつか大きな海で泳げる日を、夢に見ていたのだと思う。(勿論私の妄想ですが何か) でもさでもさ、そんな私がたまーに見せる、優しさ? っていうか仲間意識?みたいのがさ。 まさかこんなことになるとは思わないじゃん。 そうだよ私にはやる気なんてございませんよ。 学校めんどいし、勉強めんどいし、センセーうるさいし。 ああもう全部全部、いっそのこと皆金魚になりやがれチクショーとか思ったりしたこともありましたけどもね。
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