第壱廻

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だからさ、まさか自分がこんなことになるとは思わないじゃん。 「おーい、おねーさーん」 死後の世界なんて、そんなもの信じてない。 それこそ頭イっちゃってるのかと思うし、ていうか漫画の読みすぎだ、アンタ宿題はもう終わったの?!ってな感じだし。 「ちょっ、悲しいから無視はやめてね。聞こえてたら返事をしなさい!聞こえてなくても返事しろコノヤロー」 え?いやジャンプは別物だよ。 あれはもう教科書だもの。 人生のマニュアルだもの。 「誰がジャンプの話をしましたか!ってかコレは俺が汗水流して貯めた野口サンで購入した尊きジャンプだから!」 誰もそんなん聞いてねーよバカヤロー。 いいからジャンプ寄越せよ、今週のベルトがどうなったか気になって明日を生きられねーよ。 「いや安心しろよ。アンタもうそんな心配しなくてよくなったから」 ‥‥は? ちょっとおにーさん、アンタ今何て言いました? 涼しい顔して人の生命活動を真っ向否定かコノヤロー。 そんなふわっふわした頭しやがって。 割り箸刺して夜店に並べてやろーかァァァ!!! 「オイコラてめーという子はコレをなんだと思ってんだ。そんなコテでかっぺかぺに伸ばしたよーな頭髪の奴には天然パーマの気持ちなんか分かんねーよ」 いや誰が天パの話したよ。 っていうかここどこ。 私これからやらなきゃいけないことが。
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