父親と私

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七歳なりに悟ったんだと思います。 もう、死ぬんだって…   だから最後に 『お父さん』 って言いました。 声は出ませんでしたけど気持ちは伝わった。 『お父さんも直ぐ逝くからね』 父親が泣きながら言いました。 だけど、父親は最後まで絞める事が出来なかった。 そう言うと首から手を離した。 その瞬間私は激しく咳き込み酸素を求めてのたうち回った。 殆ど意識は飛んでますが体は求めているのです。   父親は咳き込む私の背中を擦りながら 『ごめんね、ごめんね、ごめんね』 って泣きながら謝ってました。 とにかく首が焼ける様に痛い。 でも子供って不思議ですよね? こんな体験をしたのに眠っちゃうんです。 私が父親を見た最後の記憶は背を向けて肩を揺らし泣く背中だけです。
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