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僕はいつものようにカウンターに座って本を読んでいた。
一応店を営んでいるが、魔法の森の入り口なんて場所にあるもんだから普通の人間は寄り付かない。
それに売り物も外の世界から流れ着いた珍品ばかりだ。
自分で言うのもなんだが余程の物好きでなきゃ買いには来ない。
だからほとんどの場合、店には僕自身しかいない。
暇なら出掛ければ良いとある友人は言うが、僕は店主だ。店を出るわけにはいかない。
決して店を出たくないわけではない。
決して…
まあ、そんな暇な時間をつぶすために本を読むのだ。
そうでもなきゃ倉庫を整理してる。
まあ、今日は倉庫をいじくるような気分にはならないので本を読んでいる。
僕が本へ視線を落としていると扉が開く音がした
霖之助「いらっしゃい」
意識の外でこう言った。
職業柄こんな風になった。
言った事に後から気付いて扉へと視線を移す
霖之助「…ん?」
僕はそうつぶやいた。
何たってそこにいるはずの来客がいないのだ。
少し困惑したがすぐに僕はこうゆう結論にたどり着いた。
霖之助「妖精の悪戯か?」
そう、妖精は悪戯をして相手を困らせるのが生き甲斐のような困った生き物なのだ。
突然 物が無くなったり、有り得ないところでコケたり。
そうゆうのは自分のミスで無い限りは大抵妖精の悪戯なのだ。
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