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「てか、良多はなんでこんな坂上ってまで、ここになにしに来たんや?」
「いや…それが病院に行こうと思ったんですけど、道わからなくて…」
「あぁなるほど!迷ったんや!?病院ならここ突っ切って下れば直ぐやで」
「本当すか!?ありがとうございます!」
案外近かったと安心し、礼を言うと走り出した。
大きな桜の木の後ろは直ぐ坂道になっていて、麓に病院が見えた。
正也さんの優しさにおもわず照れ笑いをしながら、坂道を下っていく。
走りながら下る坂は、清々しい風が体を横切る感覚がし、緑になってきている草木の香りがとても心地が良かった。
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